この映画祭が始まってから、毎回+αライブに出させていただいています。
今回は、「高江-森が泣いている1」のあとのライブでした。
このフィルムは2部構成で、同タイトルの2の映画の後が中川五郎さんのライブでフィナーレとなりました。

ワタクシはこのフィルムの前に、シネマ歌舞伎ならぬシネマ組踊「二童敵討」を鑑賞。
舞台で見るナマの組踊も素晴らしいけど、シネマ組踊の方は踊り手の化粧から表情、衣装や小道具に至るまで見事なカメラワークによって迫ってきて、そして難しい琉歌によるセリフも翻訳字幕が出てくるので非常にわかりやすく、このシリーズ、もっと見たい!と思いました。

そして、「高江-森が泣いている」のフィルム・・。

国家権力の総掛かりVS反対運動をする人たち、という圧倒的な力の差の中で、どういうふうに運動をなぎ倒されていったか、という生々しい現場の様子を追った映像。
報道カメラマンでさえも排除された生々しい現場の中にいたからこそ撮れる映像でした。
現場に張り巡らされた鉄条網も普通の鉄条網ではなく、カミソリの刃を埋め込んだ殺意を持った鉄条網・・。
この「殺意」を見てもらいたくて、リーダーの山城さんはその鉄条網の一部を切ったのではないか?
そして、その事を理由に3ヶ月以上も長期勾留されているのではないか?
・・・とは思いましたが・・・。

でも正直もっと掘り下げてほしかった・・・と思いました。
見ていてもどかしさすら感じてしまいました・・。
伝えるって難しいです。

この映画祭では、いつもMilk[弥勒]は八重山関係のフィルムや伝統神事などを取り扱ったフィルムのあとにLIVEをさせて頂く事が多いですが、今回は「基地問題」をテーマにしたフィルムのあとにお願いしたい、とコチラから申し出ました。
今回の新アルバム「地球どぅ宝」のテーマは美しい沖縄に横たわる基地問題が底流にあるからです。

まず、中村卓哉さんの映像と共に「海は命の宝物」を。
沖縄の海の原点と思った大浦湾の風景と山原の美しい自然。
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神と自然が当たり前のように人間と共存していた沖縄。
最近沖縄に行くと、昔大切にされていた神の居場所がどんどんないがしろにされ、大切なものを一つ一つ失っていく寂しさを感じます・・。
この日の翌日から辺野古の工事再開とともに大型掘削船やらコンクリートブロックやらが続々と現場に入り、陸上では反対する人たちへの排除が始まっています。
悲痛な気持ちになってきます。
 
圧倒的な力の差をもって強権的に大浦湾を壊して埋め立てる日本政府。
またあの沖縄戦を再びやろうとしているのか?という気がしてきます。
沖縄だけに基地を押し付けるのってどうなの??
他人事ではなく自分事として考えたいです。 

<セットリスト>
海は命の宝物
地球どぅ宝
魚湧く海